はる坊です。
1986年分~1990年分の高額納税者公示(長者番付)において、『俳優・タレント部門』『歌手部門』『その他・文化人部門』上位20位までにランクインした面々を紹介させていただきます。
俳優・タレント部門
1位 三船敏郎 5億5949万円
2位 黒柳徹子 1億5207万円
3位 林成年 1億4599万円
4位 長谷川稀世 9993万円
5位 加山雄三 8702万円
6位 明石家さんま 8643万円
7位 三田佳子 6627万円
8位 和泉雅子 5557万円
9位 関口宏 5552万円
10位 加藤茶 5539万円
11位 根津甚八 5335万円
12位 森光子 5240万円
13位 山城新伍 4452万円
14位 松本幸四郎 4378万円(二代目 松本白鸚)
15位 田中邦衛 4295万円
16位 市川猿之助 4212万円(二代目 市川猿翁)
17位 二谷英明 4158万円
18位 風間杜夫 4073万円
19位 石原裕次郎 3985万円
20位 石橋貴明 3875万円(とんねるず)
※1位にランクインした三船敏郎は、土地売却により所得が急増したことによりランクイン。
※2位の林成年と3位の長谷川稀世は、国民栄誉賞を受賞した名俳優・長谷川一夫の実子で、共に俳優・女優であり、主に助演で存在を示した。
林成年は、大林宣彦監督の『廃市』の弁慶役か、伊丹十三監督の映画『タンポポ』で、高級中華料理でもてなしながら東北大学教授を騙る老詐欺師に投資話を持ちかけるあやしい男役が一番有名か。
この2人のランクインは長谷川一夫逝去に不動産を処分した際の売却益によるもの。
※8位にランクインした和泉雅子は、1960年代に吉永小百合、松原智恵子とともに『日活三人娘』と呼ばれた女優。1985年に北極点踏破を目指して、1億円以上の費用を遣い挑戦したものの失敗に終わるが、逆にこの挑戦が話題となり、テレビ出演や講演依頼が殺到してランクインしたと思われる。
なお、1989年に再挑戦して、日本人女性初の北極点踏破者となった。
歌手部門
1位 桑田佳祐 8540万円
2位 森進一 8454万円
3位 美空ひばり 8105万円
4位 五木ひろし 5630万円
5位 北島三郎 4059万円
6位 小柳ルミ子 3890万円
7位 中森明菜 3869万円
8位 玉置浩二 3540万円(安全地帯)
9位 高見沢俊彦 3389万円(THE ALFEE)
10位 石川さゆり 3376万円
11位 吉田拓郎 3375万円
12位 谷村新司 3265万円
13位 矢沢永吉 2644万円
14位 研ナオコ 2632万円
15位 牧村三枝子 2527万円
16位 井上陽水 2481万円
17位 中島みゆき 2424万円
18位 小泉今日子 2205万円
19位 田原俊彦 2167万円
20位 新沼謙治 2164万円
その他・文化人部門
1位 千宗室 3億2109万円(茶道家元)
2位 小原豊雲 1億6872万円(華道家元)
3位 千宗左 1億6431万円(茶道家元)
4位 加山又造 1億5455万円(日本画家)
5位 高橋留美子 1億4754万円(漫画家)
6位 斎藤都世子 1億4754万円(ニットデザイナー)
7位 北村西望 1億3319万円(彫刻家)
8位 藤本弘 1億3274万円(漫画家 藤子・F・不二雄)
9位 安孫子素雄 1億3211万円(漫画家 藤子不二雄A)
10位 高橋陽一 1億2519万円(漫画家)
11位 南大路一 1億2003万円(洋画家)
12位 林良至 1億1803万円(ファッションデザイナー)
13位 嶋田隆司 1億1615万円(漫画家 ゆでたまご)
14位 東山魁夷 1億1584万円(日本画家)
15位 秋本治 1億1117万円(漫画家)
16位 芦田淳 1億0698万円(ファッションデザイナー)
17位 舟越保武 1億0261万円(彫刻家)
18位 中井義則 1億0033万円(漫画家 ゆでたまご)
19位 平山郁夫 9743万円(日本画家)
20位 渡辺貞夫 8958万円(サックスプレイヤー)
マンツーマンのサックスレッスン
※千宗室・・・茶道裏千家前家元15代汎叟宗室。現在の千玄室
※小原豊雲・・・いけばな小原流三世家元
※千宗左・・・茶道表千家13代家元
※12位にランクインした林良至は、ファッションブランド・伊太利屋会長。
フェラーリのコレクターとしても有名で、ガレーヂ伊太利屋の代表も務めた。
俳優・タレント部門
1位 黒柳徹子 1億5747万円
2位 京マチコ 1億2870万円
3位 志村けん 9055万円
4位 三田佳子 8338万円
5位 加山雄三 7818万円
6位 滝沢修 7609万円
7位 加藤茶 7553万円
8位 喜多道枝 7395万円
9位 山城新伍 5966万円
10位 大楠道代 5831万円
11位 和泉雅子 5738万円
12位 吉永小百合 5703万円
13位 渥美清 5597万円
14位 森光子 5588万円
15位 薬師丸ひろ子 5425万円
16位 関口宏 5299万円
17位 風間杜夫 5297万円
18位 三浦友和 4878万円
19位 川口浩 4639万円
20位 柴田恭兵 4507万円
※2位の京マチコ、6位の滝沢修、8位の喜多三枝は不動産売却によるランクイン。
時代はバブル経済に入っていた。
歌手部門
1位 園まり 2億5865万円
2位 石井好子 2億5838万円
3位 松田トシ 9825万円(松田敏江の名でも活動)
4位 小柳ルミ子 6943万円
5位 森進一 6385万円
6位 桑田佳祐 5651万円
7位 五木ひろし 5510万円
8位 高見沢俊彦 5360万円(THE ALFEE)
9位 中森明菜 4765万円
10位 北島三郎 4248万円
11位 井上陽水 3926万円
12位 浜田省吾 3543万円
13位 谷村新司 3192万円
14位 中島みゆき 3179万円
15位 矢沢永吉 3120万円
16位 吉幾三 2969万円
17位 長渕剛 2883万円
18位 川中美幸 2767万円
19位 三浦洸一 2549万円
20位 玉置浩二 2504万円(安全地帯)
※1位の園まり、2位の石井好子、3位の松田トシは揃って、不動産の売却益によるランクイン。
園まりは、1960年代に中尾ミエ、伊東ゆかりと〝スパーク3人娘〟と呼ばれて活躍したが、70年代以降は芸能界の第一線から退いている状態だったが、弟とともに赤坂に所有していた土地を売却したことで突然のランクイン。
2位の石井好子はシャンソン歌手。
3位の松田トシは歌手として活動後は、後進育成に力を入れ、NHKラジオで〝うたのおばさん〟と親しまれる一方、『スター誕生!』の審査員を務めた際には、出場者に対して厳しいコメントをすることで有名になった。
なお、岩崎宏美・岩崎良美姉妹、新沼謙治、神野美伽は松田主宰の音楽教室出身。
マンツーマンのボーカルスクール
※19位の三浦洸一は1950~1960年代に活躍した歌手だが、80年代に入ってから、CM出演や『笑っていいとも』にレギュラー出演するなど露出が増えた。
その他・文化人部門
1位 千宗室 2億4973万円(茶道家元)
2位 藤本弘 1億7946万円(漫画家 藤子・F・不二雄)
3位 小原豊雲 1億7542万円(華道家元)
4位 高橋留美子 1億7015万円(漫画家)
5位 千宗左 1億6071万円(茶道家元)
6位 平山郁夫 1億4767万円(日本画家)
7位 車田正美 1億3751万円(漫画家)
8位 斎藤都世子 1億2679万円(ニットデザイナー)
9位 安孫子素雄 1億2675万円(漫画家 藤子不二雄A)
10位 加山又造 1億2325万円(日本画家)
11位 中川一政 1億2520万円(洋画家)
12位 吉田聡 1億0576万円(漫画家)
13位 原田観峰 1億0388万円(書道家)
14位 亀倉雄策 1億0178万円(商業デザイナー)
15位 芦田淳 1億0120万円(ファッションデザイナー)
16位 秋元康 1億0061万円(作詞家)
17位 まつもと泉 9939万円(漫画家)
18位 秋本治 9596万円(漫画家)
19位 玉置宏 9557万円(司会者)
20位 東山魁夷 8859万円(日本画家)
※7位に『聖闘士星矢』の車田正美がランクイン。
※12位の吉田聡は少年KING連載の『湘南暴走族』、週刊少年サンデー連載の『ちょっとヨロシク!』でヒットを飛ばしていた。
『湘南暴走族』が江口洋介主演で実写映画化、並行して制作されたOVAもシリーズ化され、作品人気が高まったことが、ランクインの要因と思われる。
※16位の秋元康はフジテレビ系バラエティ番組『夕焼けニャンニャン』の企画・構成を担当し『おニャン子クラブ』メンバーの作詞を手掛けたことで、一躍、時代の寵児に躍り出た。
またこの頃秋元は、1956年生まれと2歳逆にサバを読んでおり(実際は1958年生まれ)、20代後半でランクインをしたことになる。
※17位のまつもと泉は『きまぐれオレンジロード』のヒット。
18位の秋本治は『こちら亀有公園前派出所(こち亀)』が安定した売上を見せランクイン。
7位の車田正美とともに週刊少年ジャンプ連載陣の強さを見せつけた。
俳優・タレント部門
1位 三田佳子 1億3928万円
2位 黒柳徹子 1億2294万円
3位 松本幸四郎 1億2279万円(二代目松本白鸚)
4位 中村吉右衛門 1億1421万円
5位 富士真奈美 1億0569万円
6位 志村けん 9267万円
7位 吉永小百合 8713万円
8位 竜雷太 7134万円
9位 加山雄三 6686万円
10位 ビートたけし 6627万円
11位 山城新伍 6272万円
12位 山田邦子 6239万円
13位 関口宏 5931万円
14位 ケーシー高峰 5808万円
15位 加藤茶 5249万円
16位 大楠道代 4864万円
17位 森光子 4350万円
18位 桂三枝 4300万円
19位 森繁久彌 4175万円
20位 風間杜夫 4170万円
※3位の松本幸四郎(現在の二代目松本白鸚)、4位の中村吉右衛門、5位の富士真奈美は、本業に加えて、いずれも不動産売却益によって所得が増加したことがランクアップ・ランクインの影響。
歌手部門
1位 北島三郎 9573万円
2位 森進一 8834万円
3位 五木ひろし 5295万円
4位 長渕剛 5204万円
5位 桑田佳祐 4460万円
6位 中森明菜 4401万円
7位 谷村新司 3946万円
8位 高見沢俊彦 3853万円(THE ALFEE)
9位 松田トシ 3693万円
10位 浜田省吾 3563万円
11位 土橋安騎夫 3513万円(レベッカ)
12位 吉幾三 3449万円
13位 石川さゆり 3417万円
14位 笈田敏夫 3413万円
15位 川中美幸 3406万円
16位 MIE 3373万円(未唯mie)
17位 NOKKO 3359万円(レベッカ)
18位 飛鳥涼 3188万円(CHAGE&ASKA)
19位 井上陽水 2964万円
20位 中山美穂 2963万円
※14位に登場した笈田敏夫(おいだ・としお)はジャズシンガー。
※16位に登場したMIEはピンク・レディーのミー。
1981年のピンク・レディー解散後は、ミー⇒MIE⇒未唯⇒未唯mieと芸名を変更している。
その他・文化人部門
1位 車田正美 3億1397万円(漫画家)
2位 平山郁夫 2億7840万円(日本画家)
3位 加山又造 2億6182万円(日本画家)
4位 千宗室 2億5345万円(茶道家元)
5位 中川一政 1億7993万円(洋画家)
6位 秋本治 1億7057万円(漫画家)
7位 千宗左 1億3361万円(茶道家元)
8位 斎藤都世子 1億3281万円(ニットデザイナー)
9位 東山魁夷 1億2990万円(日本画家)
10位 小原豊雲 1億2813万円(華道家元)
11位 原田観峰 1億1484万円(書道家)
12位 北村治禧 9103万円(彫刻家)
13位 圓鍔勝三 8355万円(彫刻家)
14位 森英恵 8332万円(ファッションデザイナー)
15位 安孫子素雄 8246万円(漫画家 藤子不二雄A)
16位 秋元康 7886万円(作詞家)
17位 藤本弘 7562万円(漫画家 藤子・F・不二雄)
18位 高橋留美子 7427万円(漫画家)
19位 鈴木健二 7080万円(文筆業)
20位 須田剋太 7067万円(洋画家)
※1位には『聖闘士星矢』が人気絶頂を迎えた車田正美が、前年の7位からランクアップ。
6位の秋本治も前年の18位、前々年の15位から大幅に所得を伸ばしてランクアップ。
※14位の森英恵は女性ファッションブランド〝ハナエモリ〟の創始者・ファッションデザイナー。
1950年代には『秋刀魚の味』『秋日和』『太陽の季節』『狂った果実』など多くの映画の衣装を担当。
日本人デザイナーの先駆けとなり、ニューヨーク・コレクションやパリ・コレクションに進出、大好評をもって迎えられ、顧客にはモナコ王妃のグレース・ケリーやソフィア・ローレンが名を連ねた。
また国内でも、1983年に創業者・青木定雄の要請に応じて、エムケイタクシー乗務員の制服をデザイン、1988年に美空ひばりの復活コンサートにおいて不死鳥をイメージしたステージ衣装を製作。
1993年には、皇太子徳仁親王と雅子妃の結婚の儀において、雅子妃が着用したデコルテをデザインしている。
現在では、孫の森泉や森星の祖母というイメージも強い。
※19位の鈴木健二はNHKを退職して、文筆や講演活動を中心に活躍した。
俳優・タレント部門
1位 中村歌右衛門 1億8150万円
2位 三田佳子 1億2889万円
3位 内藤武敏 1億1773万円
4位 西村晃 1億0473万円
5位 志村けん 1億0123万円
6位 島田陽子 8489万円
7位 黒柳徹子 8443万円
8位 神太郎 6692万円
9位 渥美清 6679万円
10位 加藤茶 6609万円
11位 山城新伍 6469万円
12位 吉永小百合 6455万円
13位 大橋巨泉 6216万円
14位 ビートたけし 5684万円
15位 大楠道代 5554万円
16位 桂三枝 5529万円
17位 加山雄三 5342万円
18位 関口宏 5264万円
19位 薬師丸ひろ子 5207万円
20位 坂東玉三郎 4840万円
※1位に登場した、歌舞伎女形の中村歌右衛門は世田谷区の宅地売却益によるランクイン。
※3位の内藤武敏、4位の西村晃、6位の島田陽子、8位の神太郎は本業に加えて不動産売却益があったため上位にランクイン。
内藤武敏は1950年代から『ビルマの竪琴』『人間の條件』などの映画やテレビドラマで幅広く出演。
また、武田泰淳原作の『ひかりごけ』に強い執着を持ち、1992年に熊井啓監督・三國連太郎主演での映画化に尽力する。
同作はベルリン国際映画祭に正式出品され、高い評価を受けた。
西村晃は『水戸黄門』で二代目水戸光圀(徳川光圀)を演じる一方、味のある悪役を多く演じた。
1928年に東洋初の人間型ロボット『學天則』を製作した北海道帝国大学教授・理学博士の西村真琴の次男としても知られる。
1988年に公開された荒俣宏原作の映画『帝都物語』では、父・西村真琴役を演じている。
意外にも、『川口浩探検隊』以前に1977年7月から1978年1月までに計3回『水曜スペシャル探検シリーズ』という番組があり、その内1回で探検隊長を務め、実際に毒蛇を求めてタイ現地を訪れている。
また、戦時中は特攻隊員であり、出撃後に特攻機不良で基地に引き返し、そのまま終戦を迎えて一命を取り留めている。
同じ特攻隊にいた千玄室と親友同士であったが、この部隊で生き残ったのは、西村晃と千玄室のふたりだけだった。
※8位の神太郎は、ナレーター、ラジオDJ、司会者として活躍したのち、グルメリポーターの第一人者となった。
歌手部門
1位 森進一 8569万円
2位 北島三郎 8288万円
3位 長渕剛 6811万円
4位 松任谷由実 6807万円
5位 井上陽水 6134万円
6位 桑田佳祐 6036万円
7位 石川さゆり 5863万円
8位 飛鳥涼 5542万円(CHAGE&ASKA)
9位 中森明菜 5498万円
10位 川中美幸 4788万円
11位 松田トシ 4407万円
12位 五木ひろし 4160万円
13位 細川たかし 4129万円
14位 田原俊彦 4039万円
15位 加藤登紀子 4030万円
16位 吉幾三 3894万円
17位 矢沢永吉 3786万円
18位 中島みゆき 3582万円
19位 小柳ルミ子 3565万円
20位 浜田省吾 3552万円
その他・文化人部門
1位 千宗室 3億6753万円(茶道家元)
2位 加山又造 2億7882万円(日本画家)
3位 平山郁夫 2億0470万円(日本画家)
4位 中川一政 1億3359万円(洋画家)
5位 脇田和 1億2879万円(洋画家)
6位 千宗左 1億2758万円(茶道家元)
7位 高橋留美子 1億2727万円(漫画家)
8位 秋本治 1億1585万円(漫画家)
9位 藤本能道 1億1535万円(陶芸家)
10位 原田観峰 1億1338万円(書道家)
11位 片岡球子 1億1160万円(日本画家)
12位 春日野清隆 1億0677万円(日本相撲協会前理事長・元横綱栃錦)
13位 斎藤都世子 1億0641万円(ニットデザイナー)
14位 横山光輝 1億0359万円(漫画家)
15位 車田正美 9049万円(漫画家)
16位 芦田淳 8528万円(ファッションデザイナー)
17位 森英恵 8486万円(ファッションデザイナー)
18位 穐月明 8220万円(日本画家)
19位 藤田喬平 8108万円(ガラス工芸家)
20位 藤本弘 8063万円(漫画家 藤子・F・不二雄)
俳優・タレント部門
1位 市村羽左衛門 3億1967万円
2位 三田佳子 1億2885万円
3位 吉永小百合 1億0275万円
4位 沢村貞子 1億0164万円
5位 ビートたけし 9082万円
6位 志村けん 9023万円
7位 中村又五郎 8387万円(二代目)
8位 愛川欽也 7517万円
9位 山城新伍 6698万円
10位 加藤茶 6620万円
11位 三船敏郎 6192万円
12位 黒柳徹子 6011万円
13位 中村吉右衛門 5902万円
14位 関口宏 5667万円
15位 加山雄三 5228万円
16位 浅野ゆう子 5071万円
17位 桂三枝 5040万円
18位 森光子 5020万円
19位 風間杜夫 4930万円
20位 大楠道代 4867万円
※1位に登場した歌舞伎役者・市川羽左衛門は港区南青山の土地を売却したことにより大きな収入を得たのがランクインの理由。
1990年は、結果的にバブル最晩年となったが、全国の長者番付上位100名のうち、95名が不動産売却による、いわゆる〝土地長者だった〟。
※4位に登場した女優・沢村貞子も不動産売却所得によるランクイン。
1989年に女優業から引退して、東京都内から神奈川県横須賀市に転居。
1977年に発表した自伝的エッセイ『私の浅草』で第25回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞するなど、文筆にも才能を示し、晩年は執筆活動に打ち込み、1997年に逝去。
黒柳徹子から〝かあさん〟と慕われ、『徹子の部屋』にも17回出演している。
甥に、長門裕之・津川雅彦兄弟がいる。
※20位に登場している大楠道代は1987年分からほぼ毎年ランクインを続けているが、これはデザイナーズブランド・ビギ(BIGI)創業者の大楠祐二と結婚し、1980年代にビギがDCブランドブームの一角を担うと、ビギの役員を務めていた大楠道代の所得も増加して、本業の女優業を控えている時期も、高額のビギグループの役員報酬で〝俳優・タレント部門〟にランクインしていたというのが理由。
もっとも、1980年には鈴木清順監督の映画『ツィゴイネルワイゼン』の演技が高く評価されて、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞している。
1990年代後半以降は、『顔』『赤目四十八瀧心中未遂』『座頭市』『春の雪』など、映画を中心に助演女優として活躍を見せ、日本アカデミー賞、キネマ旬報賞、ブルーリボン賞で助演女優賞を複数回受賞している。
歌手部門
1位 桑田佳祐 1億2610万円
2位 松任谷由実 1億0720万円
3位 浜田省吾 9323万円
4位 森進一 9218万円
5位 石井好子 8367万円
6位 北島三郎 7222万円
7位 井上陽水 6468万円
8位 松田トシ 5712万円
9位 田原俊彦 5670万円
10位 五木ひろし 5376万円
11位 竹内まりや 5374万円
12位 長渕剛 5309万円
13位 細川たかし 5195万円
14位 石川さゆり 5069万円
15位 中島みゆき 4820万円
16位 NOKKO 4750万円(レベッカ)
17位 川中美幸 4658万円
18位 矢沢永吉 4549万円
19位 三波春夫 4085万円
20位 吉幾三 4062万円
その他・文化人部門
1位 平山郁夫 3億1327万円(日本画家)
2位 千宗室 2億3680万円(茶道家元)
3位 加山又造 2億2980万円(日本画家)
4位 東山魁夷 2億2209万円(日本画家)
5位 片岡球子 2億1110万円(日本画家)
6位 高橋留美子 2億0738万円(漫画家)
7位 大川隆法 2億0192万円(幸福の科学 総裁)
8位 高山辰雄 1億5051万円(日本画家)
9位 富永直樹 1億4651万円(彫刻家)
10位 秋本治 1億4634万円(漫画家)
11位 横山光輝 1億3311万円(漫画家)
12位 千宗左 1億3288万円(茶道家元)
13位 斎藤都世子 1億2497万円(ニットデザイナー)
14位 森陶岳 1億2156万円(陶芸家)
15位 上村淳之 1億1704万円(日本画家)
16位 杉山寧 1億1285万円(日本画家)
17位 穐月明 1億0598万円(日本画家)
18位 森英恵 1億0321万円(ファッションデザイナー)
19位 清水卯一 1億0244万円(陶芸家)
20位 圓鍔勝三 9892万円(彫刻家)
※バブル経済期、最後の長者番付になるが、その他・文化人部門では上位20名中8名が日本画家となった。
これは空前の好景気で、投資・投機対象が株式や土地から、ゴルフ会員権、果ては絵画など美術品にまで伸びてきたことを意味する。
※漫画家では6位に、週刊少年サンデーで『らんま1/2』を連載していた高橋留美子。
デビュー以来、『うる星やつら』『めぞん一刻』に引き続き大ヒットを飛ばし続けていました。
10位には一度も休載することなく、週刊少年ジャンプに連載していた『こちら亀有公園前派出所(こち亀)』の秋本治。
11位には1950年代から第一線に立ち続け、『鉄人28号』『魔法使いサリー』『バビル2世』を生み出し、1987年に16年間をかけてコミックトムなどで連載された『三国志』全60巻を完結させた横山光輝の名前が並んでいる。
1枚で億の値が付く絵画と、1冊では数百円のコミック。
同じ絵(物語もあるが)を描く仕事でも、ひとつのものの値段がここまで違うものは珍しいと思う。
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人気に火が付くとすぐにランクインする現象が!1991年分~1995年分はこちらです。
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まだまだ、楽しんでいただける記事があるかと思いますので、どうぞお楽しみくださいませ。