占い師“キタの父”三光堂・井上真教の思い出

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はる坊です。
いつの時代も占いが人気です。

朝、テレビをつけると、どの民放でも星座占いをしていますし、ゲッターズ飯田や島田秀平のように占い芸人がひとつの個性として定着する時代です。

大阪・梅田には店を持たない占い師が何人もいる。500円で手相を見てくれるホームレス風占い師おじさんも

現在も大阪梅田では、店を持たない占い師が何人もおられます。

有名どころでいくとホームレスのおじさんにしか見えませんが、500円でじっくり手相を見てくれるサンタクロースのような見事のひげのおじさんもおられます。

たしか、お名前は黄帝観(きいてみい)さん。
いかにも大阪らしいネーミングです。

大阪って、本当に面白い街です。
友達とでもひとり旅でも充分に楽しめます。

ミナミに行けば行くほど、コテコテ具合は濃くなっていく印象がありますが、キタと呼ばれる大阪・梅田周辺は、ビジネス街の性格も有しているため、まだそこまでコッテコテではなく、デパートやショッピング・センターも多くあります。

それでいて大阪をしっかり楽しめる雰囲気です。JRや阪急を使えば神戸も近いですし、地理的にも旅行の拠点にオススメですね。

かつて、“ミナミの母”希多真生子さんとともに、“キタの父”と呼ばれた占い師がいた!!

わたしは、テレビやネットで占いを見ると、ある占い師のことを思い出します。
現在も活躍中の“ミナミの母”希多真生子さんと双璧のベテラン占い師のようにメディアで取り上げられ、それが元で、占い師としての収入を隠して生活保護費を不正受給していたとして逮捕され、さらに、韓国人女性と偽装結婚をしていたという別の容疑にも問われて、結局2年の実刑判決を受けた“キタの父”こと井上真教氏です。

当時の新聞報道を拾ってみます。
収入を隠して生活保護費をだまし取ったとして、大阪府警西成署は24日、大阪市西成区の占い師、井上時弘容疑者(62)を詐欺の疑いで逮捕した。
井上容疑者は、大阪・キタの商店街で霊視鑑定などをする「キタの父」として知られており、占い師として出演中のバラエティー番組を大阪市の担当職員が偶然見て、不正が発覚したという。
発表によると、井上容疑者は2008年1月、18万円の収入があったのに、無職を装い、同市から生活保護費18万円を詐取した疑い。容疑を認めているという。市などによると、井上容疑者は、同市北区の占い店で、「井上真教(しんきょう)」を名乗り営業する一方、1999年11月から「目が不自由で働けない」として、生活保護を受給していた。担当職員は昨年6月、テレビ出演している井上容疑者に気付いた。「収入があるのでは」と問いただしたが、認めなかったため、市が今年1月に府警に告訴していた。市は、昨年7月までの4年間に1069万円の収入があったとして、収入分の返還を求める方針。市が告訴して返還させる額としては過去5年間で最高となる。
占い店経営者は「(詐欺のことは)全く知らなかった。お客様に対し本当に申し訳ない」と話していた。(読売新聞2010年3月2日)

大阪府警は9日、「キタの父」として知られた占師井上真教(しんきょう)(本名・時弘)容疑者(63)=大阪市西成区南津守6丁目、
詐欺罪で起訴=ら3人を電磁的公正証書原本不実記録・同供用(偽装結婚)の疑いで逮捕し、大阪地検に送検したと発表した。(朝日新聞2010年6月10日)

“キタの父”井上真教に占ってもらった思い出。当たったか?当たらなかったのか?

報道を見る限り、内容が事実であればどうしようもないですね。
実際に実刑判決が下りて服役されたようです。罪は罪です。しっかりと償わなければなりません。

さて、わたしはこの井上真教さんに手相を見てもらったことがあります。
場所は、大阪・梅田の阪急東通り商店街。
午後9時前後だったと記憶しています。

営業を終えてシャッターを下ろしたある店舗に沿う形で、井上さんは粗末な椅子に座り、簡易テーブルを目の前に置いていました。横には、20代と思しき男性がいつも一緒でしたが、お弟子さんかあるいは息子さんだったかもしれません。

何度か見かけましたが、どうにも暗いオーラを放たれていたので、声を掛けて占ってもらうのには何となく気が引ける感じでした。

しかし、ある時に先客がいて、やりとりをしていたのを見て、ちょっと占ってもらおうかなという気になりました。“見料 1,000円”という値段も、別に当たらなくてもいいやと思わせる要素がありました。

さて、わたしの番がやってきました。

粗末な椅子に座った私の目には、僧衣を身につけた60くらいの井上真教さんと《三光堂 井上真教》と書かれた名刺が入りました。(井上さんは、目が不自由な方なのかな?)とはその様子ですぐにわかりましたが、本当に“目が不自由で仕事ができない”のなら手相なんて見ることはできません。

わたしは特にこれを占って欲しいという項目がなかったので、「将来の見通しとか、総合的にお願いします」と伝えると、無言で頷いた井上さんは、私の手相を見ていきました。

机の隅に、文鎮か何かで押さえられた5,6枚の千円札が風にあおられていました。わたしは、(それなりにお客がいるのか。それとも、見せ金のようなものか、どっちだろう?)と思っていました。

夜の繁華街なので余計にそう感じたのかもしれませんが、井上さんの声はすこし聞きとりにくかったです。
伝えられたのは・・・以下です。

このときの鑑定が当たったかどうかは矢印で。
・20代は苦しい。30代になってから少しずつ楽になる
⇒これはそういう感覚があります。30代より40代のほうが楽な気がしています。

・結婚は32歳
⇒これはハズレ。実際に結婚したのはこれより早かったです。

・子どもは2人。男の子と女の子
⇒これもハズレ。

・営業職よりも技術を身につけた方が良い
⇒これは当たりですね。営業職を続けていたらしんどかったと思います。

・年齢を重ねるごとに金銭面での苦労は減っていく
⇒何ともいえません。

・健康には恵まれている。
⇒大病はしていないので、いまのところ当たりかもしれません。

その後、JR天満駅前のビルに店を構えた“キタの父”井上真教を訪ねた。

実は、この数年後にJR天満駅前の雑居ビルに鑑定所を構えた“キタの父”井上真教を訪ねたことがあります。
雑誌に掲載されているのを見てのことでした。

時間は19時頃だったと思います。

雑居ビルといっても、“キタの父”の鑑定所はキレイに整理され、姿を現した井上真教さんは、笑顔で応対してくれ、阪急東通り商店街にいた当時とはイメージがずいぶんと異なり、それなりに偉い先生といった雰囲気を醸し出していました。

おそらく、この時期には生活保護を不正受給して、その一方、本業の占いや祈祷でも調子が良かったのでしょう。余裕が垣間見えました。
結局、「占いは完全予約制にしていて、スケジュールは息子が管理している」ということで、鑑定はしてもらいませんでしたが、おそらく鑑定料も値上がりしていたと思います。

生活保護費の不正受給容疑で逮捕されたのは、それから1年経たない頃の事です。先に挙げた逮捕時の記事の占い店経営者とは、実は息子さんだったのではないかと思います。

ここまで記事を読んでくださった、あなたにまずお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。



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