森博嗣

人物伝

生涯収入9億6400万円 !『身分帳』が原作となる映画『すばらしき世界』が2月11日に西川美和監督・役所広司主演で公開。代表作『復讐するは我にあり』の直木賞作家・佐木隆三が公表した30年間の収支一覧表

直木賞作家の生涯収入9億6,400万円!

はる坊です。

人間は他人のことが気になる生き物です。
例えば、収入。

あの人は幾らくらいひと月に稼いでいるんだろう?

あの職業に就いている人はどれくらいの年収があるんだろう?
例えば、作家・小説家。

2015年11月、作家の森博嗣さんが『作家の収支』という新書で、“「19年間で、総発行部数1400万部。累計で15億円の収入を得た」”と公表されました。

森さんは、事あるごとに、ご自身を〝マイナ〟であると定義されていますが、

著書はコンスタントに出されており、同時にコンスタントに売れ続けている作家です。

2018年には著書の累計売上数が1600万部を突破していますので、

〝出版巨大不況〟のご時世で、稼ぎは〝超メジャ〟であると思います。

しかし、コンスタントに売れる本を出し続けていると言い難い作家の収入はどうなんだろう?
という疑問が出てきます。

そんななか、2007年(平成17年)に過去30年間の収支を公表した方がいます。
直木賞作家の佐木隆三さんです。

佐木さんが公表された数字ですごい点は、毎年の収入だけではなく、
・経費
・課税対象額
・所得税額
・源泉徴収税額
・差引納付額
と、支出や納税額についても、細かく公にされたことでしょう。

佐木さんの代表作と言えば、直木賞受賞作であり、今村昌平監督・緒形拳主演で映画化された『復讐するは我にあり』ですが、


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タイトルのせいか、意外にこの作品は西村寿行作品だと思っている方も一定数おられるようです。

ちなみに『復讐するは我にあり』は、新約聖書の(ローマ人への手紙 第12章 第19節)に出てくる『愛する者よ、自ら復讐すな、ただ神の怒に任せまつれ。録して「主いひ給ふ、復讐するは我にあり、我これに報いん」とあり』という言葉の一部であり、これは、《悪人に復讐を与えるのは神である》という意味といわれています。

佐木さんは『新約聖書』の言葉をタイトルに引用した形です。

しかし、最も一般的な佐木隆三さんのイメージは、何か物騒な事件が起きると、

ワイドショーやニュース番組で「作家のサキリューゾーさんは」とコメントをしていたおじさんではないでしょうか。

それでは、佐木隆三さんの30年間の収支一覧表です。

その下に、佐木隆三さんの詳しいプロフィールを紹介していますので、興味のある方はご覧ください。

1976年(昭和51年)~2005年(平成17年)分 佐木隆三 連年収支一覧表

1976年(昭和51年)

収入額:5,288万6,000円
経費額:1,449万9,000円
課税対象額:3,798万7,000円
所得税額:772万4,000円
源泉徴収税額:773万4,000円
差引納付額:-1万円
※備考 『復讐するは我にあり』の直木賞受賞で、前年度より急激に収入が増えたため、課税は平均課税方式がとられている。

出版された著作
1975年11月『復讐するは我にあり(上下)』(講談社)
1976年2月『沖縄住民虐殺-日兵虐殺と米国犯罪』(新人物往来社)
1976年2月『大将とわたし』(講談社)
1976年5月『狼からの贈物』(河出書房新社)
1976年6月『大罷業』(田畑書店)
1976年6月『ジャンケンポン協定』(講談社文庫)
1976年9月『偉大なる祖国アメリカ』(勁文社)

※『復讐するは我にあり』は1975年11月の刊行ですが、直木賞受賞で43万部を超えるベストセラーとなり、1976年分の収入に大きく寄与しているため、この年に出版された著作に含めました。

1976年に刊行された本の多くは、過去に一度刊行されて絶版状態にあったものや単行本化されていなかった原稿をまとめたものが目立ちます。
佐木さんは、直木賞受賞まで11冊の本を出されていますが、それらが版元を変えたり文庫化されて再度刊行されている形です。

『新宿鮫』シリーズが累計600万部以上の大ベストセラーになるまでに出した28冊ことごとくが売れず(28冊目は『氷の森』で大沢在昌作品の文庫では一番売れているのにわからないものです)、29冊目の『新宿鮫』が大ヒットして、それまでに書いて絶版になっていた本が次々に復刊されて、それらを〝ゾンビ本〟と呼んだ大沢在昌さんみたいな感じでしょうか。

1977年(昭和52年)

収入額:2,590万円
経費額:864万9,000円
課税対象額:1,685万1,000円
所得税額:482万4,000円
源泉徴収税額:269万8,000円
差引所得税納付額:212万5,000円

出版された著作
1977年2月『ドキュメント狭山事件』(文藝春秋)
1977年2月『日本漂民物語』(講談社)
1977年4月『越山田中角栄』(朝日新聞社)
1977年5月『殺人百科 』(徳間書店)
1977年10月『人生漂泊』(時事通信社)

1978年(昭和53年)

収入額:2,626万1,000円
経費額:939万円
課税対象額:1,649万1,000円
所得税額:465万2,000円
源泉徴収税額:268万円
差引所得税納付額:197万1,000円

出版された著作

1978年1月『偉大なる祖国アメリカ』(角川文庫)
1978年1月『実験的生活』(講談社)
1978年2月『閃光に向かって走れ』(文藝春秋)
1978年3月『男たちの祭り』(角川文庫)
1978年4月『詐欺師』(潮出版社)
1978年6月『愛の潮路』(光文社)
1978年9月『続人生漂泊』(時事通信社)
1978年10月『娼婦たちの天皇陛下』
1978年11月『大罷業』(角川文庫)
1978年12月『誓いて我に告げよ』(角川書店)
1978年12月『復讐するは我にあり(上)』(講談社)
1978年12月『復讐するは我にあり(下)』(講談社)

1979年(昭和54年)

収入額:4,963万8,000円
経費額:1,389万2,000円
課税対象額:3,536万7,000円
所得税額:11,787,000円
源泉徴収税額:682万7,000円
差引所得税納付額:495万9,000円
※備考:納税に平均課税方式がとられている。

出版された著作
1979年4月『曠野へ 死刑囚の手記から』(講談社)
1979年5月『事件百景-陰の隣人としての犯罪者たち』(徳間書店)
1979年5月『ドキュメント狭山事件』(文春文庫)
1979年6月『男と女のいる風景』(文藝春秋)
1979年9月『無宿の思想』(時事通信社)
1979年12月『錆びた機械』(潮出版社)

※1977年分(昭和52年分)・1978年分(昭和53年分)から収入が大幅に増加しているのは、1979年(昭和54年)4月21日に、今村昌平監督・緒形拳主演で公開された『復讐するは我にあり』の映画化により、講談社から出版された文庫本が版を重ねたのが理由と考えられる。

1980年(昭和55年)

収入額:3,283万8,000円
経費額:1,136万9,000円
課税対象額:2,105万9,000円
所得税額:684万7,000円
源泉徴収税額:352万2,000円
差引所得税納付額:332万4,000円

出版された著作
1980年2月『海燕ジョーの奇跡』(新潮社)
1980年2月『殺人百科 PARTⅡ』(徳間書店)
1980年5月『旅人たちの南十字星』(文藝春秋)
1980年11月『波に夕陽の影もなく 海軍少佐竹内十次郎の生涯』(中央公論社)
1980年11月『風恋花』(潮出版社)

1981年(昭和56年)

収入額:3,570万2,000円
経費額:1,117万9,000円
課税対象額:2,412万6,000円
所得税額:850万5,000円
源泉徴収税額:409万8,000円
差引所得税納付額:440万4,000円

出版された著作
1981年2月『越山田中角栄』(徳間文庫)
1981年4月『殺人百科』(文春文庫)
1981年4月『冷えた鋼塊(上巻)』(集英社)
1981年4月『冷えた鋼魂(下巻)』(集英社)
1981年5月『幸せの陽だまり』(潮出版社)
1981年6月『欲望の塀』(文藝春秋)
1981年10月『日本漂民物語』(徳間文庫)
1981年12月『右の腕』(学習研究社)

1982年(昭和57年)

収入額:4,219万5,000円
経費額:1,506万1,000円
課税対象額:2,873万4,000円
所得税額:1,022万2,000円
源泉徴収税額:468万5,000円
差引所得税納付額:553万7,000円
※備考:納税に平均課税方式がとられている。

出版された著作
1982年1月『大将とわたし』(講談社文庫)
1982年2月『詐欺師』(文春文庫)
1982年3月『殺人百科 PARTⅢ』(徳間書店)
1982年4月『沖縄住民虐殺-日兵虐殺と米国犯罪』(徳間文庫)
1982年5月『政商 小佐野賢治』(講談社)
1982年5月『我が沖縄ノート』(潮出版社)
1982年6月『土曜日の騎士』(河出書房新社)
1982年7月『新撰組』(文藝春秋)
1982年8月『きのこ雲』(中央公論社)
1982年8月『ジミーとジョージ』(集英社)
1982年9月『娼婦たちの天皇陛下』(徳間文庫)
1982年10月『噂になった女たち』(文藝春秋)
1982年12月『閃光に向かって走れ』(文春文庫)

1983年(昭和58年)

収入額:2,533万4,000円
経費額:1,005万9,000円
課税対象額:1,527万5,000円
所得税額:391万5,000円
源泉徴収税額:312万円
差引所得税納付額:79万4,000円

出版された著作
1983年3月『曠野へ』(講談社文庫)
1983年4月『英雄』(集英社)
1983年6月『深川通り魔殺人事件』(文藝春秋)
1983年9月『海燕ジョーの奇跡』(新潮文庫)
1983年10月『田中角栄の風景―戦後初期・炭管疑獄』(徳間書店)
1983年10月『波に夕陽の影もなく』(中公文庫)
1983年10月『冷えた鋼塊(上)』集英社文庫
1983年10月『冷えた鋼塊(下)』集英社文庫

1984年(昭和59年)

収入額:3,961万3,000円
経費額:1,493万円
課税対象額:2,468万3,000円
所得税額:783万2,000円
源泉徴収税額:415万6,000円
差引所得税納付額:367万5,000円
※備考:納税に平均課税方式がとられている。

出版された著作

1984年2月『誓いて我に告げよ』(角川文庫)
1984年6月『殺人百科 一』(徳間文庫)
1984年6月『殺人百科 二』(徳間文庫)
1984年9月『男の自画像』(佼正出版社)
1984年9月『千葉大女医殺人事件』(徳間書店)
1984年9月『殺人百科 三』(徳間文庫)
1984年10月『人生漂泊』(潮文庫)


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1985年(昭和60年)

収入額:2,615万4,000円
経費額:931万1,000円
課税対象額:1,684万3,000円
所得税額:424万5,000円
源泉徴収税額:297万9,000円
差引所得税納付額:126万5,000円

出版された著作
1985年4月『ありふれた奇蹟』(講談社)
1985年4月『翔んでる十兵衛(上)』(潮出版社)
1985年4月『翔んでる十兵衛(下)』(潮出版社)
1985年7月『一・二審死刑、残る疑問―別府三億円保険金殺人事件』(徳間書店)
1985年9月『勝ちを制するに至れり〈上〉』(毎日新聞社)
1985年9月『勝ちを制するに至れり〈下〉』(毎日新聞社)
1985年10月『事件百景―陰の隣人としての犯罪者たち』(文春文庫)
1985年12月『犯罪するは我にあり―佐木隆三文学ノート』(作品社)

1986年(昭和61年)

収入額:3,126万9,000円
経費額:1,077万5,000円
課税対象額:2,049万4,000円
所得税額:638万6,000円
源泉徴収税額:338万4,000円
差引所得税納付額:300万3,000円

出版された著作
1986年1月『ジミーとジョージ』(潮文庫)
1986年2月『政商 小佐野賢治』(徳間文庫)
1986年5月『殺人百科〈Part4〉―陰の隣人としての犯罪者たち』(徳間書店)
1986年7月『旅人たちの南十字星』(文春文庫)
1986年7月『南へ走れ、海の道を!』(徳間書店)
1986年12月『恋文三十年 沖縄・仲間翻訳事務所の歳月』(学習研究社)

1987年(昭和62年)

収入額:3,315万5,000円
経費額:1,053万9,000円
課税対象額:2,261万6,000円
所得税額:600万1,000円
源泉徴収税額:356万7,000円
差引所得税納付額:243万4,000円
※備考:納税に平均課税方式がとられている。

出版された著作
1987年4月『華やかな転落』(潮出版社)
1987年5月『男の責任―女高生・OL連続誘拐殺人事件』(徳間書店)
1987年7月『わが沖縄ノート』(徳間文庫)
1987年7月『殺人百科―陰の隣人としての犯罪者たち〈2〉』(文春文庫)
1987年7月『殺人百科―陰の隣人としての犯罪者たち〈3〉 』(文春文庫)
1987年10月『深川通り魔殺人事件』(文春文庫)

1988年(昭和63年)

収入額:2,279万9,000円
経費額:778万8,000円
課税対象額:1,501万9,000円
所得税額:337万3,000円
源泉徴収税額:246万円
差引所得税納付額:91万3,000円

出版された著作
1988年12月『勝ちを制するに至れり〈上〉』(文春文庫)
1988年12月『勝ちを制するに至れり〈下〉』(文春文庫)

1989年(昭和64年・平成元年)

収入額:2,883万1,000円
経費額:845万4,000円
課税対象額:2,037万7,000円
所得税額:537万9,000円
源泉徴収税額:297万4,000円
差引所得税納付額:240万5,000円
※備考:納税に平均課税方式がとられている。

出版された著作
1989年9月『千葉大女医殺人事件』(徳間文庫)
1989年11月『リクルート帝王の白日夢』(双葉社)

1990年(平成2年)

収入額:3,734万6,000円
経費額:1,220万3,000円
課税対象額:2,514万3,000円
所得税額:647万7,000円
源泉徴収税額:410万5,000円
差引所得税納付額:237万1,000円
※備考:納税に平均課税方式がとられている。
※収入(売上)3,000万円以上の為、消費税課税事業者。

出版された著作
1990年2月『バカなふりして生きてみな』(青春出版社)
1990年3月『裁判長大岡淳三』(講談社)
1990年6月『身分帳』(講談社)※第2回伊藤整文学賞受賞
1990年7月『新撰組事件帳』(文春文庫)
1990年9月『別府三億円保険金殺人事件』(徳間文庫)

1991年(平成3年)

収入額:2,961万8,000円
経費額:1,259万1,000円
課税対象額:1,702万7,000円
所得税額:393万6,000円
源泉徴収税額:303万8,000円
差引所得税納付額:89万8,000円

出版された著作
1991年8月『宮崎勤裁判〈上〉 』(朝日新聞社)
1991年9月『女高生・OL連続誘拐殺人事件』(徳間書店)
1991年9月『親が知らなかった子の愛し方』(青春出版社)
1991年12月『いま、裁判が面白い』(蒼樹社)

1992年(平成4年)

収入額:5,574万7,000円
経費額:1,883万4,000円
課税対象額:3,619万2,000円
所得税額:1,127万7,000円
源泉徴収税額:576万2,000円
差引所得税納付額:551万4,000円
※備考:納税に平均課税方式がとられている。
※収入(売上)3,000万円以上の為、消費税課税事業者。

出版された著作
1992年2月『恩讐海峡』(双葉社)
1992年4月『法廷の賓客たち』(河出書房新社)
1992年7月『正義の剣』(講談社)
1992年7月『捜査検事片桐葉子』(双葉社)
1992年10月『しぶとさの自分学』(青春出版社)
1992年11月『越山田中角栄』(現代教養文庫)
1992年11月『伊藤博文と安重根』(文藝春秋)

1993年(平成5年)

収入額:2,909万円
経費額:1,075万5,000円
課税対象額:1,835万5,000円
所得税額:444万2,000円
源泉徴収税額:332万6,000円
差引所得税納付額:111万5,000円

出版された著作
1993年1月『殺人百科 四』(徳間文庫)
1993年2月『矯正労働者の明日』(河出書房新社)
1993年3月『裁判長大岡淳三』(講談社文庫)
1993年6月『生きている裁判官』(中央公論社)
1993年6月『身分帳』(講談社文庫)
1993年9月『闇の中の光』(徳間書店)
1993年9月『錬金術師の白日夢』(双葉文庫)

1994年(平成6年)

収入額:2,821万5,000円
経費額:874万5,000円
課税対象額:1,922万円
所得税額:362万1,000円
源泉徴収税額:329万6,000円
差引所得税納付額:32万5,000円

出版された著作

1994年1月『絆 春日部新平の簡裁事件簿』(双葉社)
1994年4月『恩讐海峡』(双葉文庫)
1994年6月『バカなふりして生きてみな』(青春文庫)
1994年7月『死刑囚 永山則夫』(講談社)
1994年10月『捜査検事片桐葉子』(双葉社)

1995年(平成7年)

収入額:3,049万4,000円
経費額:1,125万円
課税対象額:1,880万4,000円
所得税額:365万7,000円
源泉徴収税額:325万9,000円
差引所得税納付額:39万7,000円

出版された著作

1995年4月『司法卿 江藤新平』(文藝春秋)
1995年6月『白鳥正宗刑事の事件帳』(中央公論社)
1995年6月『宮崎勤裁判〈上〉』(朝日文芸文庫)
1995年8月『正義の剣』(講談社文庫)

1996年(平成8年)

収入額:3,521万2,000円
経費額:1,183万4,000円
課税対象額:2,321万8,000円
所得税額:490万6,000円
源泉徴収税額:355万7,000円
差引所得税納付額:134万8,000円
※備考:平均課税方式がとられている。

出版された著作
1996年1月『絆 春日部新平の簡裁事件簿』(双葉文庫)
1996年3月『伊藤博文と安重根』(文春文庫)
1996年10月『「オウム法廷」連続傍聴記①』(小学館)
1996年10月『「オウム法廷」連続傍聴記 (2) 麻原出廷②』(小学館)
1996年10月『オウム裁判を読む』(岩波書店)
1996年10月『ハダカの自分を生きてみな』(青春文庫)

1997年(平成9年)

収入額:4,676万7,000円
経費額:1,563万2,000円
課税対象額:3,024万2,000円
所得税額:716万9,000円
源泉徴収税額:536万8,000円
差引所得税納付額:180万1,000円
※備考:平均課税方式がとられている。

出版された著作
1997年2月『法廷のなかの人生』(岩波新書)
1997年8月『死刑囚 永山則夫』(講談社文庫)
1997年10月『宮崎勤裁判〈中〉』(朝日新聞社)
1997年10月『宮崎勤裁判〈下〉』(朝日新聞社)
1997年11月『冷えた鋼塊 上』(読売新聞社)
1997年11月『冷えた鋼塊 上』(読売新聞社)

1998年(平成10年)

収入額:3,854万5,000円
経費額:1,328万9,000円
課税対象額:2,487万9,000円
所得税額:587万1,000円
源泉徴収税額:384万9,000円
差引所得税納付額:202万2,000円

出版された著作
1998年3月『人が人を裁くということ』(青春出版社)
1998年4月『司法卿 江藤新平』(文春文庫)
1998年9月『裁判』(作品社)

1999年(平成11年)

収入額:2,987万7,000円
経費額:1,324万6,000円
課税対象額:1,741万円
所得税額:346万円
源泉徴収税額:307万5,000円
差引所得税納付額:385,000円
※備考:消費税課税事業者

出版された著作
1999年5月『もう一つの青春』(岩波書店)
1999年8月『悪女の涙―福田和子の逃亡十五年』(新潮社)
1999年9月『少年犯罪の風景-「親子の法廷」で考えたこと』(東京書籍)
1999年11月『死刑執行―隣りの殺人者〈1〉』(小学館文庫) ※『曠野へ 死刑囚の手記から』改題

この年、東京暮らしに別れを告げ、福岡県北九州市門司区に移住されています。

2000年(平成12年)

収入額:2,935万2,000円
経費額:1,317万5,000円
課税対象額:1,617万7,000円
所得税額:313万4,000円
源泉徴収税額:317万7,000円
差引所得税納付額:-4万3,000円(還付)
※備考:消費税課税事業者

出版された著作
2000年1月『白昼凶刃―隣りの殺人者〈2〉』(小学館文庫) ※『深川通り魔殺人事件』改題
2000年3月『法廷のなかの隣人たち』(潮出版社)
2000年4月『逃亡射殺  隣りの殺人者3』(小学館文庫) ※『旅人たちの南十字星』改題
2000年5月『成就者たち』(講談社)
2000年6月『女医絞殺 隣りの殺人4』(小学館文庫) ※『千葉大女医殺人事件』改題
2000年8月『組長狙撃 海燕ジョーの奇跡 隣りの殺人者5』(小学館文庫)
2000年9月『宮崎勤裁判〈中〉』(朝日学芸文庫)
2000年12月『宮崎勤裁判』(朝日学芸文庫)

2001年(平成13年)

収入額:2,478万円
経費額:1,567万円
課税対象額:1,395万円
所得税額:245万5,000円
源泉徴収税額:249万9,000円
差引所得税納付額:-4万4,000円(還付)

出版された著作
2001年1月『小説 大逆事件』(文藝春秋)
2001年4月『供述調書―佐木隆三作品集』(文藝春秋)
2001年7月『裁かれる家族―断たれた絆を法廷でみつめて』(東京書籍)
2001年11月『法廷の内と外で考える―犯罪者たちとの十年』(文芸社)

2002年(平成14年)

収入額:2,296万8,000円
経費額:1,048万7,000円
課税対象額:1,248万1,000円
所得税額:229万7,000円
源泉徴収税額:238万8,000円
差引所得税納付額:-34万1,000円(還付)

出版された著作
2002年4月『三つの墓標―小説・坂本弁護士一家殺害事件 』(小学館)
2002年11月『大義なきテロリスト―オウム法廷の16被告』(日本放送出版協会)

2003年(平成15年)

収入額:1,685万4,000円
経費額:936万4,000円
課税対象額:658万2,000円
所得税額:78万9,000円
源泉徴収税額:171万4,000円
差引所得税納付額:-92万4,000円(還付)

出版された著作
2003年5月『成就者たち』(講談社文庫)
2003年10月『少女監禁―「支配と服従」の密室で、いったい何が起きたのか』(青春出版社)

2004年(平成16年)

収入額:1,946万1,000円
経費額:1,053万8,000円
課税対象額:768万4,000円
所得税額:96万5,000円
源泉徴収税額:202万4,000円
差引所得税納付額:-105万9,000円(還付)

出版された著作
2004年2月『小説 大逆事件』
2004年2月『慟哭 小説・林郁夫裁判』(講談社)
2004年6月『証言台の母―小説医療過誤裁判』(弦書房)
2004年9月『深川通り魔殺人事件』(新風舎文庫)
2004年10月『宿老・田中熊吉伝』(文藝春秋)

2005年(平成17年)

収入額:1,763万9,000円
経費額:1,101万5,000円
課税対象額:662万3,000円
所得税額:66万8,000円
源泉徴収税額:177万8,000円
差引所得税納付額:-111万円(還付)

出版された著作
2005年6月『なぜ家族は殺し合ったのか』(青春出版社)
2005年11月『人はいつから「殺人者」になるのか』(青春出版社)

2006年(平成18年)以降の佐木隆三さんは

30年間に渡る佐木隆三さんの収支はいかがだったでしょうか?

私自身の感想は「意外にコンスタントに、結構な額を稼いでおられたんだな」というものです。

また、著書が多く刊行された年も、そうでない年も収入に大差がないことが特徴的です。

これは佐木さんが、事件の裁判傍聴記を週刊誌に寄稿するなど、週刊雑誌分野での活動が多く、それなりの原稿料を受け取られていたからだと思います。

あと、経費が収入が下がっても、毎年ある程度必要だったのは、取材活動に必要だったこともあるでしょうが、秘書を雇っておられたことも大きな要因だと思います。

2006年以降の佐木隆三さんの著作をご紹介します。

2006年 刊行書籍なし

2007年4月『復讐するは我にあり(改訂新版)』(弦書房)
2007年12月『高炉の神様 宿老・田中熊吉伝』(文春文庫)

2008年8月『慟哭 小説・林郁夫裁判』(講談社文庫)

2009年2月『法廷に吹く風』(弦書房)
2009年11月『復讐するは我にあり(改訂新版)』(文春文庫)

2011年9月『越山田中角栄』(七つの森書館)

2012年2月『わたしが出会った殺人者たち

長者番付

長者番付・作家部門を振り返ってみましょうか(1996年分~2004年分)

はる坊です。

個人情報保護の為、2005年(平成17年)以降は、発表が廃止された高額納税者(長者番付)の発表ですが、2004年(平成16)分までは毎年5月に世間の注目を集めたものでした。

ここでは1996年(平成8年)から2004年(平成16年)年分の長者番付・作家部門に名を連ねた方々を見ていきます。
毎年のベスト20までを列挙しています。
ソースは、当時の新聞報道・各年の『全国高額納税者名簿』(東京商工リサーチ刊)によるものです。

1996年分~1998年分の所得税率について

課税所得330万円以下・・・10%

課税所得330万円超~900万円以下・・・20%

課税所得900万円超~1800万円以下・・・30%

課税所得1800万円超~3000万円・・・40%

課税所得3000万円超・・・50%

参考までに、1996年分~1998年分の住民税の税率です。

課税所得200万円以下・・・5%

課税所得200万円超~700万円以下・・・10%

課税所得700万円超・・・15%

それでは、長者番付・作家部門(1996年分~2004年分)です

1996年(平成8年)分 長者番付・作家部門 所得税納税額

1位  内田康夫 1億4657万円

2位  西村京太郎 1億3351万円

3位  森村誠一 8222万円

4位  神坂一 8010万円

5位  津本陽 7450万円

6位  渡辺淳一 7327万円

7位  田中芳樹 6568万円

8位  椎名誠 6199万円

9位  石原慎太郎 6096万円

10位  斎藤栄 5933万円

11位  宮部みゆき 5291万円

12位  菊地秀行 5017万円

13位  五木寛之 4960万円

14位  群ようこ 4112万円

15位  童門冬二 3976万円

16位  宮本輝 3973万円

17位  荒巻義雄 3860万円

18位  赤川次郎 3805万円

19位  平岩弓枝 3795万円

20位  宮城谷昌光 3696万円

※赤川次郎首位陥落の理由
13年連続で長者番付・作家部門の1位を守り続けた赤川次郎氏が一気に18位まで順位を下げたのは、バブル期に購入した自宅兼仕事場の売却損で、作家活動による印税・原稿料・著作権収入と売却損が相殺された為。
収入は例年と同様の額があったとのこと。

※司馬遼太郎の遺産評価額
1997年2月、1996年2月に逝去した司馬遼太郎氏の遺産評価額が管内税務署にて公示されました。
遺産額は約26億4000万円。
約20億1000万円が銀行等金融機関への預貯金。
約3億9000万円が著作権。
約2億4000万円が自宅の土地建物でした。

1997年(平成9年)分 長者番付・作家部門 所得税納税額

1位  赤川次郎 2億7760万円

2位  渡辺淳一 2億2675万円

3位  西村京太郎 2億1257万円

4位  内田康夫 2億0827万円

5位  村上春樹 9244万円

6位  浅田次郎 9187万円

7位  森村誠一 8611万円

8位  林真理子 6980万円

9位  宮部みゆき 6942万円

10位  津本陽 6752万円

11位  神坂一 6336万円

12位  菊地秀行 5817万円

13位  群ようこ 5298万円

14位  斎藤栄 5147万円

15位  星野富弘 5103万円

16位  田中芳樹 4981万円

17位  平岩弓枝 4632万円

18位  髙村薫 4439万円

19位  椎名誠 4293万円

20位  大沢在昌 4247万円

落合信彦 3311万円

1998年(平成10年)分 長者番付・作家部門 所得税納税額

1位  西村京太郎 2億5196万円

2位  赤川次郎 1億9087万円

3位  鈴木光司 1億4207万円

4位  宮部みゆき 1億1679万円

5位  内田康夫 1億0594万円

6位  浅田次郎 1億0474万円

7位  五木寛之 7780万円

8位  森村誠一 7128万円

9位  宮城谷昌光 6738万円

10位  神坂一 5612万円

11位  菊地秀行 5495万円

12位  群ようこ 5357万円

13位  渡辺淳一 4998万円

14位  星野富弘 4962万円

15位  椎名誠 4927万円

16位  落合信彦 4687万円

17位  馳星周 4412万円

18位  斎藤栄 4399万円

19位  田中芳樹 4385万円

20位  筒井康隆 4220万円

北方謙三 3905万円

河合隼雄 3563万円

林真理子 3211万円

平岩弓枝 1974万円

1999年分以降は、所得税率が過去最低にダウン

1998年(平成10年)分までは、最高税率が所得税50%+住民税15%でしたが、
所得税率は最高で37%までダウンしました。

そのせいか、下記に挙げる作家の納税額も前年までに比べて減少していますが、2000年に入ると出版不況が深刻化して、作家の収入自体が減少していく様子が分かります。

1990年代初頭では、年収1億円あったとしてもランキングのベスト20に入れるかどうかでしたが、2000年分以降では、ベストテンに入れる年収になっています。

それほど、本が売れずに印税収入が細ってきている模様もうかがえます。

2006年分まで使用された所得税率表は下記のとおりです。
課税所得330万円以下・・・・・・・・・・・10%
課税所得330万円超~900万円・・・・20%
課税所得900万円超~1800万円・・・30%
課税所得1800万円超・・・・・・・・・・・・・37%

参考までに、2006年分まで使用された住民税税率表は下記のとおりです。
課税所得200万円以下・・・5%
課税所得200万円超~700万円以下・・・10%
課税所得700万円超・・・13%

1998年分までに比べると最高税率が大幅に下がりました。

1998年分まで、所得税50%+住民税15%=最高税率65%
1999年分から、所得税37%+住民税10%=最高税率47%

1999年(平成11年)分 長者番付・作家部門 所得税納税額

1位  西村京太郎 1億6519万円

2位  内田康夫 1億3929万円

3位  宮部みゆき 1億1492万円

4位  鈴木光司  7656万円

5位  浅田次郎  7315万円

6位  五木寛之  6320万円

7位  森村誠一  6199万円

8位  桐生操(堤幸子) 5640万円

9位  桐生操(上田加代子) 5610万円

10位  星野富弘 5246万円

11位  村上春樹 4664万円

12位  津本陽 4329万円

13位  赤瀬川源平 4015万円

14位  山崎豊子 3940万円

15位  東野圭吾 3803万円

16位  菊地秀行 3777万円

17位  天童荒太 3718万円

18位  桐野夏生 3355万円

19位  京極夏彦 3300万円

20位  神坂一 3282万円

21位以下で公示された作家

林真理子 2719万円

平岩弓枝 2174万円

馳星周 1412万円

2000年(平成12年)分 長者番付・作家部門 所得税納税額

1位  西村京太郎 1億5603万円

2位  赤川次郎 1億1108万円

3位  宮部みゆき 7873万円

4位  山崎豊子 7559万円

5位  内田康夫 7265万円

6位  浅田次郎 6758万円

7位  五木寛之 6468万円

8位  天童荒太 6465万円

9位  真保裕一 4153万円

10位  北方謙三 3956万円

11位  菊地秀行 3886万円

12位  夢枕獏 3591万円

13位  江國香織 3412万円

14位  阿川佐和子 3227万円

15位  落合信彦 3188万円

16位  津本陽 3176万円

17位  星野富弘 3108万円

18位  森村誠一 2887万円

19位  東野圭吾 2878万円

20位  林真理子 2746万円

21位以下で公示された作家

山口洋子 2624万円

森博嗣 2392万円

大沢在昌 2223万円

渡辺淳一 1932万円

柳美里 1891万円

宮尾登美子 1724万円

曽野綾子 1714万円

花村萬月 1332万円

平岩弓枝 1116万円

2001年(平成12年)分 長者番付・作家部門 所得税納税額

1位  西村京太郎 1億5946万円

2位  宮部みゆき 1億4566万円

3位  赤川次郎  8648万円

4位  内田康夫  7743万円

5位  浅田次郎  6633万円

6位  夢枕獏   5960万円

7位  江國香織   4331万円

8位  

公務員

公務員の副業でOKなことNGなこと。そして副業をしているのが周囲にはバレないか?

はる坊です。 今回は、元市役所職員の立場から、公務員の副業について、お話をさせていただきます。 公務員の副業についての規則 民間では副業解禁がじわじわと広まってきました。 「永続的な雇用を維持できない」と日本を代表する巨…